「店主の本棚」一発目、野口晴哉著『治療の書』です。
いきなり一般の方というよりは同業者向けの本ですが、これは私が整体師としてバイブルにしている本です。野口整体という「整体」という言葉を普及させた整体流派の大家の祖、野口晴哉先生が書かれた本です。
タイトル通り、治療家たるものの心得みたいなのが書かれているのですが、私これを初めて読んだときは痺れました。その言葉の力に。同じ整体というジャンルで「カッコイイ」という視点で見れるのは野口晴哉先生ぐらいです。それは氏が観る身体の世界、人間という生きものがすごく独特で、そこから生み出された文章が唯一無二だからです。空想や妄想では描けない、本当に氏にとっては観えている、感じていることなのだろうと思えるリアルな言葉が並んでいるのです。
古い言葉使いで書かれているので少し読みにくいかもしれませんが、一般の方でもその独特な身体感は一読する価値ありです。